http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20101028000100
婚活という言葉がはやりだしてから2~3年たつでしょうか。この言葉に対する男女の意識の差というのをこの主催者であるNPO団体は理解していなかったのが最大の失敗の原因でしょう。
男性申込が来ない原因はいくつか要素がありますが
1.ターゲットとする男性像はどこに?
男性の場合、結婚したくても経済状況などで踏み切れないという人も特に若い人のあいだでは多いと聞きます。実際に20代の平均所得は女性が男性を上回ったという統計が最近出て、男性が一家の家計を支えるというモデルはもはや古い時代のものとなりそうな勢いです。婚活という名前のイベントに参加することは「わたしは結婚したい」と意思表示するのに等しいわけで、その時にやはり自分の現在の経済状況からして、参加する資格は無いと考えるのも自然な流れではないでしょうか。逆に余裕のある男性はすでに結婚している可能性が高く、ターゲットとする男性像が見えてきません。
2.婚活を婚活として行うことの愚かさ
そのような否定的なイメージを持つ「婚活」という言葉を冠に使ってイベントを行うことは、参加したくても恥ずかしくて参加しにくいという気持ちにさせてしまう事に気づかなければなりません。
以前、団塊の世代のためのお弁当と書いてあるコンビニ弁当がファミリーマート?で発売されましたが、これも同じ構図で、誰も自分が団塊の世代だと誇っているわけではない、否定的なニュアンスのある言葉を表にだしてそのターゲットを集客することは難しいのは感覚的にも分かると思います。60前のおじさんが「団塊弁当」みたいな名前のお弁当をレジに持っていけますか?わたしなら避けたいところです。
男性の置かれている状況を考えたイベント作りをしなかったこと。ターゲットとなる対象にそのままの言葉を利用してしまったこと。それが「婚活茶会に男性申込ゼロ」を生み出した原因ではないでしょうか。
わたしなら。
お茶好きの人のための茶会を開きませんか?と男女を問わず集める方法をとります。同じお茶好きの男女が集えば自然に出会いもあるでしょう。本来の目的が出会いであるとしても、あくまでそのイベントが好きな人が自主的に集まる趣味のイベントとして開催しなければならないと思います。
亭主が男性というのも可笑しな話で、交代でやればいいではないでしょうか。伝統の「茶の湯」を体験するというだけで十分価値のあるイベントになると思います。
わたしの住んでいる地域のホテルが「婚活クラブ」というのを作ってメンバーを募集しているようですが、この名前も変えた方が人がもっと集まるといつも思います。
マーケティングとして非常に勉強になる事例でもあります。
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