以前Citysearchを成功させた社長がインタビューで、「あなたの一ヶ月の支出を考えてください、半径2キロ以内で消費されるものが全体の7割近くになるでしょう」とか言っていたのが記憶に残っている。
イーコマースが全盛だと言っても、日々の自分の買い物を見てみると、電気代・水道代・家賃から始まって、食費に関してもそのほとんどが生活圏内での消費であることが分かる。
そんな、地元での買い物の決断場所として注目が集まっているのがPOP、つまりPoint of Purchase だ。
最近でなくとも、以前からその重要性は注目されていて、購入の決断の8割が店内だとか9割が店内だとかいう統計資料を元にPOPの重要性を説いているマーケターも多い。
ネットでも、最近売り上げを上げているショップの商品購入までの見せ方は実に多彩だ。
テレビでCMを流して、それを店舗で見て購入する。確かにそのケースはまだある。
CM動画を店頭で流す方が効果があるようにも思えるが、テレビCMはそのテレビという箱に価値があるのであって、やはり伝統メディアの信用力というのが大きな動機にもなるのだと思う。
ただ、誰もが同じテレビを見るわけでは無い時代、ブロードリーチを目指すのなら、テレビには莫大なコストがかかる。同じコストで店頭モニターを流通業者に設置させ、棚でそのCMを流した方がコストパフォーマンスは高いのかもしれない。
どの道、その店で購入するのであれば、その選択もありだと思う。
テレビCMの放映料が1000万円だとすると、それで3万円のモニターが300個買える。
それを全国の300の大型ショッピングセンターに配置すれば、CMの視聴率は1個あたり一日100人が見たとして30000人、それが30日あればのべ900000人にリーチする。
さて、皆さんが例えば飲料メーカーのマーケティング担当だとしたら、どちらを選択するだろうか。
メディアの選択はこれからどんどんそのスキルが要求されてくる分野になるのだと感じる。
僕が担当だとしたら、クリエイティブ次第だと思いました。
>購入の決断の8割が店内だとか9割が店内
>CMの視聴率は1個あたり一日100人が見たとして30000人、それが30日あればのべ900000人にリーチ
この数字からすると店頭へのモニター設置は夢があります。
ただ、強制的に見させやすいTVCMと違って、店頭ディスプレイは素通り
されやすい印象があるのと、一挙に300個を設置となると
営業が店頭に対して行う個別交渉が大変な印象があります。
3D立体ディスプレイなんかが実現できたら、凄く効果があると思います。
売り場も華やかになるので、現場も置いて欲しいっていうはず。
投稿情報: bo | 2007/04/04 11:34
[そうですね]牛乳関係のメーカーがやっている店頭電子POPの事例を見たことがあるのですが、内容を最初は解説的なものだったのを、音楽と動きのある動画に変えて成果が上がったそうです。テレビで見せるのと同じクリエイティブでは難しいですね。「振り向かせる電子POP」が必要であれば、インフラもそうですが中身もノウハウが必要だと思いました。
投稿情報: Eric | 2007/04/04 12:05