セヴァン・スズキ(12歳)のスピーチ
あなたがた大人は、オゾン層に開いた穴をどうやってふさぐのか知らないでしょう。死んだ川に、どうやってサケを呼び戻すのか知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか知らないでしょう。そして、砂漠になってしまった場所に、どうやって緑の森をよみがえらせるのか知らないでしょう。
だから、お願いです。大人のみなさん、どうやって直すのか分からないものを これ以上壊し続けるのはやめてください。
直すのか分からないものを壊さないで。そう聞くと確かに当たり前のような気がしてくる。全てが最終的な解決策を持って行動をしているわけではなくて、私も遠い将来よりも近い未来を優先させる事が実際の生活の中でも多い。
直すことが出来ないものは極力壊さない。これはとても効果的な視点だと思う。
小学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は、わたしたち子供に、「世の中ではこうしなさい」といろいろなことを教えてくれます。たとえば、「人と争ったりケンカをしてはいけません」「ものごとは話し合いで解決しなさい」「他人の気持ちを尊重しなさい」「自分が散らかしたら自分でかたずけなさい」「生き物をいじめたり傷つけてはいけません」「何でもみんなで分かち合いなさい」、そして、「欲ばってはいけません」と。
それなら、なぜ、あなたがた大人は、わたしたち子供に「するな」と言うことを 自分たちはしているのですか?
これも、大いなる矛盾点だ。聖人君子はこの世に一人もいないといいきれるのかもしれない。子供たちにこう教えているという事は、それが悪いことだという認識は持っている。だがそれを誰も止められない。クラス会でも解決することが難しい問題を国家レベル、国際レベルで解決することなど出来るだろうか。
つくづく、人々は矛盾の中で生きている。
でも、それで卑屈になっていては、厚顔な人の思うように事が進んでしまう。
難しい問題は一旦隣の棚に置いておいて、一つ一つ解決していく処世術が必要だ。
日本語訳:きっこの日記より
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