強みを見つけてそれをPRするとマーケティングではよく叫ばれる。
しかし、ちょっと待って欲しい。
購買動機には2種類あることをご存知だろうか。
それが動機付け要因と衛生要因だ。
塾業界を例にとってみよう。例えば合格者や合格率を前面に押し出したPRがいかに多いことだろうか。
確かに、合格者をどれくらい出したかは塾を決めるものさしにはなるだろう。
それでは、合格率100%の塾と合格率80%の塾を合格率だけで保護者は決めているだろうか。
実はそうではない場合が多い。
塾の決定要因として
1.合格実績
2.費用
3.理念
4.地理的な距離
5.友人がいるかどうか
6.カリキュラム
7.設立年数
といった項目があげられる。他にもあるかもしれないがとりあえずこれで考えていこう。
この中で、他塾と同じであれば良いもの、他塾より秀でてなければだめなものの2つに分けてみよう。
■同じであれば良いもの
合格実績(一定以上の高い率が必要)・費用・友人の有無
■秀でてなければならないもの
理念・地理的な距離・カリキュラム・設立年数
つまり、合格実績や費用で競争しても、嫌いにならないというだけで好きにならない要因なのだ。
しかし、理念や距離・カリキュラムなどは、秀でていれば他塾よりも好きになる要素となる。
「嫌われない」という目的で行う活動を衛生要因
「好かれる」という目的で行う活動を動機付け要因と呼ぶ。
この2点の違いを間違えると、消費者があまり見向きもしない点を強調してしまい、失敗の原因となる。
強みを分析する時には気をつけみてみたいものだ。
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