トランジスタは、。「変化する抵抗通じての信号変換器(transfer of a signal through a varister または transit resistor)」という意味で、わずかな電流で、元の電流の数十倍から数百倍の電流を流すことが出来る装置である。
なぜ、こんな話から始めたかというと、トランジスタの増幅という作用は、最近の社会のコミュニケーションのあり方に通じるものがあると思うからだ。
先日Yahoo!ニュースにコメント欄が追加された。以前このブログでも紹介した韓国の中央日報の日本語版も同様に記事に対してコメントを書き込める仕様となっている。このニュースとコメントというのがまさに通常の情報の流れ(電流)を拡大(増幅)させる動きを担っているといえる。しかもそのコメントは小さな小さな一市民の声だ。
具体的に、最近話題の倖田さんの失言問題で見てみよう。番組が放送されたのは深夜のラジオ。当然リスナー数は限られている。つまり、この状態は、普通にプラスとマイナスをつなげただけの電池と電球の関係だと思って欲しい。
そこへ、その発言を実際に聞いた人が掲示版などに一石を投じる(小さな電流を通す)。さらにその波紋はテレビや雑誌などの記者へと届く。まだこの時点ではさほど増幅はされていない。
ここで、この失言問題を記事として配信またはテレビで放送する。そうすることでまた多くの人がその話題を知ることとなる。さらにその記事にコメントにコメントが多く書き込まれたり、ブログに書いたりすることでインターネット上で益々増幅してくる。
電気の流れも情報の流れも流れるという性質は同じであるから様々な電気の分野が社会学的にも応用できる時代が来ているという仮説も立てることが出来るのではないだろうか。今の社会はけっこう血液サラサラなのである。
ただ、落とし穴もある。インターネットは万能では無いし、やはり知らない世界というのは必ず存在する。膨大な情報が眠ったまま誰の目にも触れていないという事実も確認しておかなければならない。
今、インターネットで情報は増幅されて伝わる仕組みが出来た。だが、何を増幅させるかは国民の力にかかっている。
真空管→トランジスタ→LSIでムーアの法則と考えるとその増幅度はどんどんとんでもなくなるわけですね。
投稿情報: 有人SPAM初號機 コーノ | 2008/02/11 02:21