アメリカといえばインターステート道路、つまりフリーウェイを思い浮かべることも多いと思います。ところが、そのアメリカで今変化が起こっています。
米国陸上交通インフラ資金調達委員会の勧告を含む報告書によると、長期的には燃料税による課金は持続可能性が低く、あらゆる代替案を検討した結果、2020年までに対距離課金制に移行することが示されました。
エコカー(ハイブリッドやEV)の普及が進むにつれて、燃料消費は格段に減っていきます。道路財源を燃料税に頼っている状態であれば、その財源はどんどんと目減りしていくことになります。しかし、交通量自体は変わらないわけですからメンテナンスや新規建設のための予算の確保が必要です。その結果、燃料税によるフリーウェイの維持に疑問符がついたというわけです。
技術的な進歩もあります。携帯電話ネットワークとGPSを使えば、車の移動距離を正確に補足することが可能で、その移動した距離に応じて道路の維持費用を負担してもらうということが実現可能となってきています。そのような背景からも、より受益者負担型の資金調達手段が模索されているということでしょう。
アメリカのフリーウェイは無料道路ではなく、自由に交通ができる道路(それ相応の負担も生じる)へと変わろうとしています。
翻って、日本の場合。
高速道路無料化にしても、暫定税率の維持にしても、未来に対するビジョンがあまりにも無さ過ぎるのではないでしょうか。
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