メーカーが一生懸命テレビCMで商品の認知を上げて、実際に店舗へ来た時にその商品を手に取ってもらおうと必死になっている。当然棚をめぐる競争もかなり激しいと聞く。
ところが、このテレビCMなどの広告宣伝の資産を小売店が吸い上げているとしたらどうだろう。最近PB商品(プライベートブランド商品、イオンのトップバリューなど)が勢いを増している。PBブランドの認知は図っているが、PB商品そのものは商品の個別の説明をテレビCMでは行っていない場合が多い。ということは、せっかくお金を掛けてCMを作ってそれを記憶していた顧客が実際に店舗に行くと、CMを打った商品の隣にそれより安くて機能は変わらない商品が並んでいる。
ファッションなどでも工場から小売を直接つなげるユニクロのようなビジネスが浸透している。食品などの小売にもその波はおしよせているのかもしれない。
PB商品は顧客にとってはメリットの高い商品群かもしれないが、その影に隠れたメーカーの存在や、独自ブランドで生き残りをかけるメーカーにとっては大変危機的な状況にあるのではないだろうか。
テレビCMの効果云々の前に小売の現場が大きな変化を遂げようとしている。
コメント