http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070425-00000011-nna-int
薄型ブラウン管が年100%を超える伸びを示しているそうだ。
2005年に200万台が2007年には2200万台と驚異的な伸びだ。
薄型ブラウン管市場の主役はサムスン。1998年に設立されたVIP(バリューイノベーションプログラム)センターから次々と新しい商品が生み出されている。
このVIPセンターは先端技術を追う研究所ではない。サムスンには先端技術を研究する部署も当然あるが、ここで行われているのはいかに価値の高い商品を生み出せるかという戦略策定だ。
テレビ市場は液晶・プラズマから有機ELへと新しい技術革新が進んでいる。ただ、それが顧客にとってどれだけ価値があるのかを考え直さなければならない。
例えば、薄型テレビを購入してもテレビ台の奥行きが30cmだったら15cmも30cmも変わらない。変わらないのであればそこには大きな市場がある。液晶やプラズマを選択せず、ブラウン管を選択することで40%のコストダウンを実現し、顧客が満足いくレベルの薄型化を実現したこの薄型ブラウン管は人々の心を捉え快進撃を続けているというわけだ。
新しい市場を開拓するのは大企業だけか。否。
テクノロジーのイノベーションは、先端技術研究を十分な研究予算で行う一部の大企業でしか実現し得ないが、
バリューイノベーションは、どんな小さな企業でもなし得ることが出来るのだ。
そして、そのイノベーションがBUZZを生んだ時、小さな企業は大きな飛躍を遂げる。
ブルーオーシャン戦略として体系化される前から、いつの時代も時代を変えてきたのは新しい価値を生み出した小さな巨人たちだ。
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