複数口座を一括管理するといったアカウント・アグリゲーションや、各社のニュースを一覧表示するニュース・アグリゲーションといったアグリゲーションサービス。 新しいモデルではなく、例えば価格.comなどの価格比較サイトもいわゆるポータルサイトなども、複数の情報をまとめて見やすくするという意味では同じだ。
この分野でまだ未開拓の分野が残っているのがショッピング・アグリゲーションサービスではないだろうか。価格の比較は比較的容易だが、結局は安い商品が目立つという価格競争に陥る場合が多く、多種多用な商品の中から自分の好みの商品を選び出すという技術はまだこれと言った決定打が出てきていない。
そんな中セレブが着ているファッションから類似商品を検索するLike.comのモデルに注目してみたい。
独自の画像認識エンジンで、セレブが身に着けているものから同じような商品を探し出す。そして、それぞれアマゾンなどのショッピングサイトへ誘導するという仕組みだ。
インターネットは目的を持って来た人にはとても親切だが、目的を持たずになんとなく訪れる人には結構不親切だ。
従来のファッションサイトの場合、選択は2つ。お店側がプッシュしたお勧め商品を選ぶか、自分が目的を持って探すかだ。Like.comはここに第3の選択肢、つまり感覚的なものからリアルな商品への道筋を作ってくれるというサービスだ。
口コミが注目されているが、やはり自分の好みは自分の好み。他人が勧めるからといってそれが自分に合っているわけではない。直接お客さんに「何がいいですか」と聞かずにぴったりの商品を提示してくれるこのようなサービスこそ、まさにロングテールビジネスなのだと思う。
情報があまりにも多くなった時、頼れるものはやはり自分の感性かもしれない。銀ぶら(古すぎ?)もやはりウィンドウショッピングで自分の感性のアンテナが反応するのを期待して出掛けるのだと思う。
インターネットユーザーは目的を持って行動しているからリアルな集客手法は効かないと言われていたが、ZOZOTOWNの成功からも分かるように、なんとなく見て回るというショッピングもこれから伸びてくる分野なのだと思う。
今当社で開発している感覚検索エンジンも、100人いれば100人の好みを反映できるそんなロングテールビジネスを実現するツールとしてサービス展開していく予定だ。キーワードは「お出かけ感覚」だ。
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