写真を油絵にするサイトを立ち上げて幾日か経った。
お蔭様で、何件かの受注をいただいてその案件も順調に進んでいるところだ。しかしながら、大きく販売を伸ばすところまでは行っていない。
幾日も頭をひねり、オーバーチュアの広告戦略も練り直したりしたが、頭から煙が出そうだったので、一旦落ち着いて、市場の無いところに市場を作る難しさというのをどう克服するかという点で参考になるかと思い「エスキモーに氷を売る」という著書を購入した。
基本的に、内容は弱小NBAバスケットボールチームがいかに集客を成し遂げたかという話であり、エスキモーに氷を売るという話とは直接つながらないような気もしたが(タイトルで売るという戦略的には成功だろう)、油絵とはつながらないかもしれないが、印象深い事柄があった。
顧客とのやり取りを全てファイリングして年間レポートとして配布する
という戦略だ。継続的な取引の場合、いつしかマンネリ化し、相手とも馴れ合いとなって、思わぬ大きなミスを犯してしまうリスクが高くなってくる傾向がある。しかし、この戦略を用いれば、会社もクライアントも双方にとって大きなメリットが見込めるし、しかもやることは、成果物があがった時にファイリングしておくだけだ。
会社にとってのメリットはやはり記録として残し顧客に送付するという過程で緊張感をもたらすという点と、クライアントからの信頼の獲得だ。この報告書によって相手会社とのパートナーシップがどれだけ成果があったのかを具体的に上司にプレゼンすることができるし、来期の予算獲得もし易くなる。しかも、そこまでの資料を作ってくれた会社に対し好感を抱くだろう。
ウェブサイトの定期的な更新を行っている企業にもこれは有効かもしれない。
どの更新をどのように行ってきたか、ビジュアル化(アーカイブとして過去のサイトをキャプチャーしておく)することによって継続率は圧倒的に高くなることは間違いない。つまりは浮気をしなくなるということだ。長く安定した売上を上げることは企業にとって継続して事業を行っていくための基本だ。つい忘れがちなこのようなクライアントとのやりとりを実践するだけで(しかも大きな労力をかけずに)大きな成果を得ることができ、双方ハッピーな関係が構築できる潤滑材となってくれるだろう。
さて、油絵の場合どうだろうか。
オリジナル絵画の魅力というのは十分に皆さんが理解していると思うのだが、それを手元に届けるためには何が障壁なのか、じっくりと考えなければならない。絵を飾る習慣があまり無い日本で販路を広げるアイデアを見出していかなければならない。妙案があればご紹介いただければ幸いだ。
今日、クライアントの絵画が発注元の工房から届いた。予想以上の出来栄えでクライアントも喜んでくれるだろう。やはり絵画というのは人を幸せにするパワーを持っている。
今年中には「水彩画」「パステル画」「鉛筆画」のサイトもオープンする予定だ。
石の上にも三年。雨だれ石を穿つ。小さなことからコツコツと。とにかく前進するのみだ。
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