訓読みは日本古来の読み方で、音読みは中国から入ってきた読み方(入ってきた時期で漢とか呉とか明とかに別れる)という風に教わったような気がするが、ふと今思ったことがある。
倒という漢字
音読みは『トウ』
訓読みは『タオれる』
これ中国語の読みはtaoだ。
なんだか、これは日本に古くからある言葉じゃなくて、渡来人かだれかが使ったのが広がった言葉なのだろうか。
訓読みと音読みの違いを再考してみたくなった。
追記
ちょっと調べてみると、次のようなものが見つかった。
【原音】
かはし 交 0040 kog →かはし かはり コウ
かへり 帰 0148 kiu∂r →かへし かへり キ もどし
こはり 固 0262 kag → こはり コ かため
こほり 凝 0129 gi∂ng → こほり ギョウ
さはり 障 1434 tiang → さはり ショウ
たふし 倒 0084 tog →たふし たふれ トウ
とほし 通 1317 tung →とほし とほり ツウ
ひひり 飄 1484 piog → ひひり ヒョウ
まはし 舞 1082 miuag →まはし まはり マイ
(それらしくないもの)
とほり 透 1319 tog → とほり トウ 通
こはり 強 0434 giang → こはり キョウ 固
こはり 硬 0910 ngang → こはり コウ 固
こはし 壊 0289 h^u∂r →こはし カイ こぼつ
こはし 毀 0695 hiuar →こはし、 こはれ △ キ こぼつ
なほし 直 0889 di∂k →なほし なほり ☆ チョク D→N対応
さはり 触 1201 tiuk → さはり △ ショク 障 ふれる
きはり 剋 0145 k∂k → きはり △ コク
とほし 徹 0451 tiat →とほし ×
にほし 染 0641 niam →にほし × 「ゼン」(漢音)
にほし 匂 0166 国字 →にほし ×
訓読みなのに中国語?というサイトからの抜粋だが、このように、訓読みと音読みの発音が近いものが結構あるようだ。
中国語の読み「tao」、これはどこの発音でしょうか? 私は中国語を全然知りませんが、北京語の他にもいくつかの言語があるそうですから。
それから、中国の歴史から見てもすべて漢族の国じゃなく、支配民族が異なったりしますよね。国も国名も。清朝は満州人ですし。
日本は平仮名を開発して日本語をそのまま直接に表現できるようになっているので、千年昔の漢字の読み方がそのまま残され、再現できると聞いたことがあります。平仮名がなかったら、昔の漢字はどう読んだか分からなかったかもしれなかった、とも。
もうひとつ、「倒れる」は「倒す」という他動詞と自動詞の両方があります。「開ける」と「開く」などのように違いがあるのは「倒れる」が本来の日本語である証では無いでしょうか? 詳しくは判りませんけれども。
(すみません、「nameが名前に似ている」「rodeが道路に似ている」理論みたいで…。)
投稿情報: ガイレイ-ガイレオ | 2007/05/15 01:18
[いいですね]
同じ人間は発音するのですから、偶然に似ていることもありますね。
そういう意味では、学生時代に専門でやっていた擬音語・擬態語は言語と音の中間みたいなものですから全く恣意的ともいえず面白い研究テーマでした。
また、通時的(時間軸)と共時的(地理軸)というのでも研究の必要があり、結局のところ分からないところだらけですね。そこにロマンを感じてみな研究しているのだと思いますが。
投稿情報: Eric | 2007/05/15 19:07