http://www.asahi.com/life/update/1225/002.html
広島の章栄不動産が建設中マンションに巨大なQRコードを掲示した。
QRコードは小さなもので、紙媒体に付いているものという既成概念を打ち壊すには十分な大きさ。縦横それぞれ10m級のQRコードだ。
建設中の建物の仮囲いをメディアとして活用するというのは海外ではスカフォールド(scaffold)と呼ばれている。
今回の章栄不動産の試みは、一般的なスカフォールドの展開とも違う新しい可能性を我々に教えてくれた。
単にQRコードを大きくして掲示したというだけではなく、ここには章栄不動産のしたたかな広告戦略が見て取れる。
<戦略その1>ギネスへの挑戦
読み取りができるQRコードとしては世界最大ということでギネスブックへの申請を行うという。巨大QRコードだけも十分インパクトがあるが、これでさらに世間の注目を浴びる。
<戦略その2>巧みなメディア戦略
設置してギネスに申請しても、それが報道されなければ今までの広告と変わらない。章栄不動産は地方紙からインターネット関連のネットメディア、全国紙とその情報をリークしメディアへの掲載を実現している。
<戦略その3>ブロガーが記事にする事を狙った?
巨大QRコードを掲示するという大胆な企画を実現させたのは実はこの事があったからではないだろうか。タイトルに書いた「CGM時代の広告戦略」。つまり、ブロガーに「これはブログのネタとして使えるぞ」と思わせる。実はこれが今数多くの人々にリーチさせる新しいマーケティング手法なのだ。写真素材もしっかりと用意している所がすごい。これを実践した章栄不動産は賞賛に値する。
最後に
CGM(ユーザーが自ら作り出すメディア)がいよいよ動き出した。
企業の広告戦略は変わらなければならない。
キーワードは「ブログのネタ探し」
誰かにこのことを話したい。そう思わせる広告のクリエイティブが今まで以上に求められ、しかもそれによって効果が10倍も違う事があるのだ。PRと広告を融合した新しいスタイルのマーケティングが今始まろうとしている。
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