夢に向かって夢見ていても、恋に恋する乙女心のように夢の実現には至りません。当たり前のようですが、実際にはそんな人も多いのではないでしょうか。私も時々そんな状態に陥ることがあります。
「ひまわり」という韓国映画があります。若いころ暴れまわって殺人を犯し刑務所に入った青年が出所してからその殺した人の母親を頼って自立していく話です。結末はここでは書きませんが、その主人公は出所後新しい母親と誓った「けんかをしない」「泣かない」という約束を守り続けます。
さらに、小さなノートに自分の夢を書いて、その夢が実現するとそれを×で消していきます。お菓子を食べる、タバコを吸うという些細なことから、家族とピクニックに行くという夢まですべて書き記しそれを実現するために一生懸命に頑張ります。
書くという行為は非常に強力な心理的圧力を与えます。朝鮮戦争時の米兵の捕虜に中国共産党が行なったものも、共産党がいかに素晴らしいかを書かせるというものでした。拒否した人には「書き写すだけでよいから」といって書かせたのです。そうすると、書いた事実と自分の意思との不協和が起り、次第に書いたことと自分の意思を同化させるようにこころが動いていきます。そういう心理的な側面が書くということにはあります。
現代に戻って、ツイッターが流行っています。これも使い方によっては自分を良い方向に変える力を持っているのかもしれません。自分の気持ちを書くことで、書いたことと自分の気持ちが一致するように自分が変わっていくということを利用することもできるかもしれないからです。
夢は願っているだけでは叶いません。
だからこそ、書くことでその道筋をつけていくことが大切ではないでしょうか。
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