先日、ある韓国の知人とチャットをしていると
「日本人がキムチを自分たちのものにしている。日本はひどい国だ」と言ってきたので、寝耳に水のことで少々びっくりした。
確かに、現在漬物の売上高ではキムチは日本国内でダントツの一位だが、おそらく日本人のほぼ100%がキムチは韓国の食べ物だと思っているし、キムチを自分たちのものにしようなど夢にも思わないはずだと思って調べてみた。
真相はCodexという国際食品認証機関への登録の際に、英文名称を「Kimuchi」として協議に入ったということらしい。最終的には「Kimchi」という表記に落ち着いている。国際的に流通させるにはCodexへの登録は必須であり、日本は日本で独自に申請し、その時に「キムチ」という日本語名を「Kimuchi」とそのまま表記したことが納得いかなかったということだろう。確かにそれは日本が韓国に対し配慮を欠いた申請であったかもしれない。その点は十分に反省すべきだ。だが、日本人が韓国の食文化を奪おうという気持ちは一切無いと断言してもいいだろう。だが、そんな思いとは裏腹に韓国では独自に解釈されてしまったようだ。
問題は、「ローマ字の呼称で揉めた」という真実ではなく、「日本が韓国の食文化を奪う」という内容で広まっていることだ。おそらくマスコミも扇動的にそのような論調で報じたのだと思う。そして、「日本がキムチを奪う」という内容だけが口コミとして広まってしまう。
例えば、いまさら「寿司はうちの文化だ」とどこかの国が言い出したら日本でも大騒ぎになって、それを阻止しようとするだろう。だからキムチに対する韓国の人たちの感情はものすごく理解できる。
国際政治は非常に奥の深い世界だが、平和平和と叫ぶだけでは物事は何も変わらない。いわんや相手を中傷することをやである。当然声が大きい方が勝つというのも納得がいかない。
現在の私は、東アジア無しでは何もできない。現実に中国から絵画を輸入しているし、韓国には食品や調理器具などの輸出をしている。とりあえずは、一人ずつ信頼関係を築いていき、そこからお互いの利害を調整していくしか道は無いのではないだろうか。
キムチは食べたいが奪おうとは思いません。
P.S.
これ見たらメールくださいね。○○さん。
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